Fさんがしゃれた喫茶店に連れて行ってくれた。与名間という海水浴場のある集落のカフェ・ブルーだ。木製の小さいしゃれた看板を歩道に出してあるだけで、外見はただの民家だ。知らない人は通り過ぎてしまうだろう。
お店には靴を脱いで入る。畳敷きの部屋にいすとテーブル、本棚には洋書の写真集(バリ島の別荘建築など)、インテリアの小物に夜光貝のランプ。どうみても島には今までなかった都会風の雰囲気だ。
マスターに言わせると「ここはカフェ」なのだ。マスターの定義によれば、ゲーム機があるのが喫茶店で、この店は最初からゲーム機を置かない方針だったそうだ。奄美の島には化石のようなゲーム機がまだ生き残っていて、ゲーム機を置かないのが特徴になるというのがおもしろい。
そういえば、住んでいるところの近くにゲーム機を置いてある喫茶店があり、昼食を食べに行ったりしたがとても仕事をする気にはなれなかった。
片道30分、高低差100メートルを自転車で上ってたどり着き、冷房の効いたこのカフェで作業をしたりしていたが、それは文化的なものに対する飢えを満たすという側面もあった。「ときあさこ」という歌手を知ったのもこの店だった。
マスターは40になったばかりの独身青年。誰もが知っている大手デパートの社員として海外勤務も経験したのに、東日本大震災を契機にお母さんの面倒を見るために帰島してこの店を始めたという。それを聞いてさもありなんと思ったことだった。一度も徳之島を出たことのない人にこんな都会的な雰囲気の店は作れないだろう。
先生 ご無沙汰しております。
与名間のあの頃を懐かしく思い出しました。ありがとうございます。
また先生とFさんコンビでいらしてください。お待ちしています。
あっ店は亀津に移転しています^ ^
亀津のお店に早く行きたいものです。
きっと店のしつらえは変わっても、あの雰囲気はそのままだろうと思います。
ああ、行きたい!