ネガティブなことは書かないと前に書いたが、あんまりびっくりしたので禁を破ることにする。不快に思った人は読まなくても結構です。 今月の24日からパラリンピックが予定されている。昨日(5日)は東京の感染者が5000人を超えた。まさかこの状況でパラリンピックはないだろうと思ったら、都知事も首相も予定通り開催するつもりでいるらしい。誰も驚かないとしたらそのほうが私には驚きだ。
私は計算が苦手だ。目の子算しかできない。それでも、1週間で感染者が1.5倍になるなら(実際第5波はそうなっている)5日の3週間後に感染者数がどうなるかはわかる。約18000人(あえて目の子算をしている)だ。パラリンピックの会期中に毎日1万人以上の感染者が出てきて最後には3万人にもなる。昨日菅首相は中等症の人も自宅で療養すると言ったので、自宅で療養する人はどんどん増えていく。仮に今から毎日5000人が自宅療養に入るとする(とても控えめな数字)と、パラリンピックが始まるまでの約20日間に10万人が自宅で療養することになる。これは感染者が増え続けないと仮定しているので、今のように急激に増え続けた場合は15万人にも20万人にもなる可能性がある。東京の人口は1200万人だ。10万とか20万がどんな状況を表す数字か具体的な絵として見たらとても恐ろしい状況であることがわからないだろうか。
都知事も首相もこんな簡単な計算もしていないのではないか。目の子算もできないのかしようとしていないのか。たぶん、お勉強をちゃんとしていないからできないのだろう。IOCのコーツ委員は「ハルマゲドンになってもオリンピックは開催する」と発言して我々を驚かせたが、予想される東京の状況はハルマゲドンと変わらない。
小学生にも笑われそうな想像力のない政治家を辞めさせられない無力さが悲しい。
(付記)あまり驚いたのでカテゴリー分けをするのをわすれてしまった。東京の感染者数が同じ割合で続くかどうかは実はわからない。今までの例ではどこかで「これはまずい」と考えて都民が自主的に行動変容したために感染拡大が収まったと説明されている。今回もそうなるのかどうか、政治家の言葉が全く信用されなくなった状態でみんなが自分のエゴで突っ走ったら感染は収まらないだろう。仮に一日5000人規模がそのまま続いたとした場合でも自宅療養者が3週間後に10万人になるという計算なのだが。