昨日(2022年2月22日)のNHKテレビのローカルニュースのトップは今年予定されている御柱行事のうち、山出しを人手でなくトレーラーで行うことと木落としを中止することだった。5月の里曳きは行う。
テレビに映った関係者の表情は沈痛なものだったが、この人たちは諏訪大社の神官ではない。意外なことに御柱は神社の神事ではなく氏子が勝手にやっていることなのだ。
御柱として全国に流れる映像の目玉的なものは木落としなのだが、御柱の本質は「山から切った木を立てる」ことで、坂から木を落とすとか川越しをするとかはあとから加わった演出だと思われる。
その証拠に諏訪大社以外の神社の御柱で木落としをするという話を聞いたことがない。また山から下り坂で木を曳くのが当たり前かというとそうではなく、山の上にある神社を目指して木を引っ張り上げていくところも多い。これは神社の地理的配置によるものではあるが。
木落としと人手による山出しを中止する理由として「コロナ下で練習が十分にできなかった。けが人を出すのが心配」ということをあげていた。今までは練習をしていたのかと驚いた。
なにより感染者もけが人も出さないのが一番だ。今年の御柱が異例な形になるのはしかたない。6年後の御柱のときはコロナが終息して平和な気持ちで見守れるようになっていることを期待したい。